2012年?2013年、史上初のジャパンカップ連覇を達成したジェンティルドンナ。’12年の時はオルフェーヴルとぶつかりながらも決してひるまない牡馬顔負けの気合いを見せ勝利を収め、その勢いでドバイ遠征などにチャレンジした。
ジェンティルドンナが連覇を達成できた理由としては騎手の存在が大きかったのではないだろうか。この時の騎手は世界的な大ジョッキーであるライアン・ムーア騎手。ムーア騎手は腕力が強く、馬のコース取りはお手の物。また、内に馬が殺到していてもそれを捌く力があり、そういった才能は海外の競馬で培ってきた賜物であり、日本の騎手でこれが出来るのは”イン突き”を得意とする岩田康誠騎手くらいか。
力ずくで馬を操るムーア騎手と牡馬にぶつけられてもひるまない強さを持つジェンティルドンナの相性が’13年のジャパンカップにおいて威力を発揮したと言えるだろう。
あとはジェンティルドンナの距離適性も強みの1つであった。勝ったレースのほとんどは2400mのレースで、これより短いところだとあと一歩届かないレースが多かった。ジェンティルドンナは2400mという距離でこそ最大の力を発揮する馬であった。この年の枠順も4枠7番と絶好の位置だったのも大きかっただろう。臨戦過程も、秋初戦の天皇賞秋を走って2走目という絶好のタイミングだったのも味方した。こうした調子面や適性における積み重ねが強さとなって現われたのではないだろうか。さらにゴールドシップやエイシンフラッシュなどの有力馬が不発に終わったことも大きい。ムーア騎手との出会い、調子や適性、ライバル馬の不振、こうしたものが全てジェンティルドンナを勝たせる要因となったのだ。
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